第113回 医師国家試験 産婦人科 産科 婦人科 分野 解説

第113回医師国家試験問題【産婦人科分野】

第113回 医師国家試験問題解説【問題113A50】

2019年5月14日

75歳の女性.外陰部の違和感と不正性器出血を主訴に来院した.発熱はなく痒みや痛みもない.52歳で閉経.左大陰唇外側に辺縁が隆起し中央に潰瘍を形成した腫瘤を認める.左外側に鼠径リンパ節を触知する.外陰部の写真を別に示す.考えられるのはどれか.

a 外陰癌
b 外陰ヘルペス
c カンジダ外陰炎
d 尖圭コンジローマ
e バルトリン腺囊胞

※ 問題に含まれている画像は、一般の方への影響を考え掲載しない方針とさせて頂いております。ご理解頂けましたら幸いです。

第113回 医師国家試験問題解説キーワード【113A50】

第113回医師国家試験 キーワー

早速キーワード抽出を行なっていきます。

 

75歳の女性.外陰部の違和感不正性器出血を主訴に来院した.発熱はなく痒みや痛みもない.52歳で閉経.左大陰唇外側に辺縁が隆起し中央に潰瘍を形成した腫瘤を認める.左外側に鼠径リンパ節を触知する.外陰部の写真を別に示す.考えられるのはどれか.

a 外陰癌
b 外陰ヘルペス
c カンジダ外陰炎
d 尖圭コンジローマ
e バルトリン腺囊胞

第113回 医師国家試験問題解説【113A50】

医師国家試験 産婦人科 解説

 

外陰部の違和感→外陰癌、性器ヘルペス、カンジダ外陰炎、尖圭コンジローマ、バルトリン腺嚢胞 全てで見られます。

 

不正性器出血→この選択肢の中だと外陰癌でしか見られません。

 

左大陰唇外側に辺縁が隆起し中央に潰瘍を形成した腫瘤
→「潰瘍形成する腫瘤」は基本的に癌を示唆する所見です。この時点で「外陰癌」であることが分かります。

 

左外側に鼠径リンパ節を触知→外陰がんによる鼠径リンパ節転移(腫脹)と考えて良いでしょう。

 

子宮頸癌では所属リンパ節に鼠径リンパ節は含まれていませんが、外陰癌では所属リンパ節に鼠径リンパ節が含まれています。

 

また、外陰癌ではHPV(ヒトパピローマウイルス)の関与がある、という所も今後出題される可能性のある点ですのでおさえておきましょう。

第113回 医師国家試験問題解答【113A50】

第113回医師国家試験 解答

以上より解答としては a の外陰癌となります。

 

それぞれの選択肢の疾患の画像を今一度整理しておきましょう。


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