a 妊娠3週で胎囊を認める.
b 妊娠4週で胎芽の心拍動を確認できる.
c 妊娠9週の胎児心拍数は160~180/分である.
d 妊娠10週に児頭大横径〈BPD〉で分娩予定日を修正する.
e 妊娠15週で生理的臍帯ヘルニアを観察できる.
解説【問題 113C13】
胎嚢が確認できるのは妊娠4-5週です。そのためaは不正解です。
ちなみに産婦人科外来をしていると、経腟超音波検査でこの頃には胎児が確認できない事もあります。
妊娠6-7週になると胎児(fetus)を確認する事ができます。
心拍は胎児が確認できたのち、妊娠6週頃から確認できるようになります。ここでbも不正解となります。
妊娠9週頃になると、胎児心拍数はもっとも早くなり、160bpm-180bpm程度になります。正解はcです。
d に関する選択肢の内容ですか、この選択肢では「週数ごとに経腟超音波で確認できる胎児の大きさから、大まかな妊娠週数を計算することが出来るか」という内容も選択肢内容に含まれています。
妊娠週数ごとの胎児の大きさと妊娠週数の相関関係を表すゴロです。
「至急につき散々、滞納迷った、トンマな、大悪よ」
- 至急につき散々( 子宮底長 月数×3+3) 子宮底長=月数×3+3
- 滞納迷った(滞納 -4) 胎嚢(GS)=週数-4cm
- トンマな(頭殿長 -7) 頭殿長(CRL)=週数-7cm
- 大ワルよ(児頭大横径) 児頭大横径(BPD)=週数/4
これは使えますので、覚えておきましょう。
ちなみに週数ごとに胎児の大きさは何を確認すれば良いのか、という点につい手も簡単なゴロを載せておきます。
「四六時中納豆クルクル」
- 4-6週(4-6) GS(時中)
- 7-11週(納豆) CRL(クルクル)
- 12週 BPD
BPDは入っていませんが、覚えておけば良いでしょう。
ちなみに実臨床では、妊娠週数は9週頃の妊娠初期検査の際にCRLで補正します。
胎児奇形を行う事ができるのは妊娠15-18週頃ですが、臍帯ヘルニアを観察できるのはもう少し後の時期になりそうですね。
そのため、選択肢eも間違いとなります。
以上より解答は c となります。