こんにちは。産婦人科医で人工知能を研究している、とみー(Twitter:@obgyntommy)です。
この記事では AWSにおけるcloud9 の使い方について基本から応用まで詳しく解説していきます。
プログラミング学習において最初に行うべきことは、実行する環境構築です。
環境構築の1つとして、Google Colaboratory を使用する方法もあるのですが、AWSも良質なクラウドサービスです。
AWSにおけるcloud9の環境構築と使い方について分かりやすい動画がありましたので、まずはこちらをご覧ください。
動画を見てある程度理解できたところで、実際に進めていきましょう。
AWS(Amazon Web Service)とcloud9とは
AWSとはAmazon Web Serviceの略で、世界で数百万のユーザーが、日本では数十万のユーザーのいるクラウドサービスです。
その特徴は、これまで数か月かかっていた環境構築を、クラウド化することで数分でできるようにしたことがあります。
その他に、従来の固定資産であったサーバーをクラウドサービスとして提供することで、だれでも簡単に初期費用がかからず、長期契約なしで、すぐに利用できることです。
内閣府による新たな産業変化への対応(第4次産業革命)にもあるように、今後さらに開発する際に活用されるサービスです。
幅広く開発に使えるサービスがあり、細かく分類すると700以上のサービスがあるといわれています。
ここで、AWSの Cloud9についての解説です。
AWS Cloud9とは
- AWS(Amazon Web Service) Cloud9は、インストールの必要がない、グローバルで使えるクラウドベースの統合開発環境 (IDE) です。
- 40のプログラミング言語に対応していて、コード記述、デバック、実行ができ、ワークスペースを他の人と共有することができます。
- 主に、コードの記述、実行、デバッグのためのクラウドIDEです。
では、実際にAWSアカウントを作っていきましょう。
AWS アカウント(ルートユーザー)の作成手順
AWSの公式ページにアクセスします。
AWSにはルートユーザーとIAMユーザーというものがあります。
※AWSでは日常的に使うにはIAMユーザーを推奨しています。
IAMユーザーとは、AWSを利用するアカウントです。 主に、AWSを操作するコンソール画面にログインを行うときに人が利用します。
ログイン用のIDを決めて作成します。
まずはマスター管理者であるルートユーザー作成しましょう。
公式ページにアクセスします。以下、公式ページになります。
アマゾン ウェブ サービス(AWS クラウド)- ホーム
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AWSのアカウントを作成するために、メールアドレス、パスワード、AWSアカウント名を用意します。
(アカウントを管理するためにも、メールアドレス、パスワード、AWSアカウント名はバックアップをとっておくことをお勧めします。)
以下の図の様にEメール、パスワード、AWSのアカウント名を決めて頂き、囲み枠に記入しましょう。
次にセキュリティチェックのために、以下の空欄に表示された英数字を挿入しましょう。
アカウントの種類を選択し、必要事項を入力します。住所はアルファベット表記にしましょう。例 Tokyo-to(東京都)
AWSは初回12か月の無料枠が設定してありますが、ここでクレジットカード情報を入力します。
抵抗のある方は、Vプリカの使用をお勧めします。
ご使用されている携帯電話番号を入力します。
SMS(ショートメッセージ)が届きますので、入力します。
これでアカウント作成完了です。
サポートプランは無料枠での使用を想定していますので、ベーシックプランを選択します。
コンソールにサインインしましょう。
ルートユーザーを選択し、Eメールアドレスを入力します。
アカウント作成時に設定したパスワードを入力します。
リージョンを選択する
サインインした後、まずはリージョンを選択します。世界中のリージョンを設定できます。
これで、リージョン設定は完了です。
billingの設定
次に請求関係の設定をします。
AWSは初回12ヶ月無料枠が適用されていますが、無料枠を超えそうなときにメールで通知してくれます。
画面右上のAWSアカウント名の箇所にある「マイ請求書ダッシュボード」を選択します。
画面左の「設定」を選択します。
Eメールを入力して、保存します。
ワークスペースを作成する
AWS Cloud9を実際に使っていきます。
AWSのホーム画面である、「AWS マネジメントコンソール」で「Cloud9」と入力します。
まずは、ワークスペース名を設定します。
マシンタイプを設定します。
なにも変更せずに「NextStep」をクリックします。
「Create environment」をクリックします。
これでワークスペースの作成完了です。
Pythonの環境構築
これから実際にワークスペースでPythonが使えるように設定していきましょう。
ワークペースの画面構成
ワークスペースの画面構成を兼ねて実際に動かしてみましょう。
画面下部のコマンドライン(ターミナル)に
1 | <span style="color: #ff0000;">mkdir python.py</span> |
と入力します。
すると、「python.py」というファイルが作成されます。
作成したファイルは画面左のフォルダ画面に表示されます。画面中央はファイルの中身をプレビューしています。
ファイルの保存のような操作は、メニューバーの「File」からできます。
また、PC上のファイルをCloud9にドラッグ&ドロップすることでアップロードすることもできます。
Pyenvのインストール
Cloud9でのPytonのバージョンを3.6.5に設定します。
まずは、bzip2-devel と xz-develをインストールします。
下記コマンドを、コマンドライン(ターミナル)の $
マークの後に、入力してください。
1 | <span style="color: #ff0000;">sudo yum install bzip2-devel xz-devel</span> |
コマンドが流れた後に、
1 | Is this ok[y/d/N] |
と聞かれるので、「y」を入力し、Enterを押下します。
1 | <span style="color: #ff0000;">complete!</span> |
と表示されます。
次に下記コマンドで、pyenvのインストールを行います。
1 | <span style="color: #ff0000;">curl -L https://github.com/pyenv-installer/raw/master/bin/pyenv-installer|bash</span> |
インストールが終わった後に、
1 2 3 4 5 6 7 | WARNING: seems you still have not added 'pyenv' to the load path. # Load pyenv automatically by adding # the following to ~/.bashrc: export PATH="/home/ec2-user/.pyenv/bin:$PATH" eval "$(pyenv init -)" eval "$(pyenv virtualenv-init -)" |
というメッセージがでます。PATHはファイルやフォルダの位置のことを示しますので、pyenvのファイルを指定します。
下記コマンドを一行ずつ入力し、Enterを押下します。
1 2 3 4 | echo 'exportPATH="/home/ec2user/.pyenv/bin:$PATH"'>>~/.bash_profile echo 'eval"$(pyenv init -)"'>>~/.bash_profile echo 'eval"$pyenv virtualenv-init -)"'>>~/.bash_profile echo 'unalias python'>>~/.bash_profile |
その後、入力した内容をCloud9に反映させるために下記コマンドを入力します。
1 | source ~/.bash_profile |
最後に、
1 | pyenv -v |
と入力して、「pyenv 1.2.20」と表示されていることを確認します。
次にpyenvを使ってpython 3.6.5をインストールします。
1 | pyenv install 3.6.5 |
1 | pyenv global 3.6.5 |
1 | python --version |
と順番に実行していき、「python 3.6.5」と確認できれば完了です。
Pythonには、プログラムをひとまとめにしたライブラリというものがあります。こちらは使用する際にインストールしましょう。
Pythonのエディタの設定をします。
メニューバーの「File」左の「9」のアイコンを選択して、「Preferences」を選択します。
その中の「Python Support」を選択して、「Python Version」を3に設定します。
これで完了です。
IAMユーザーについて
AWSではIAMユーザーというGoogleで言えば、アカウントのようなものがあります。
IAMユーザーはルートユーザーと違う権限でアクセスすることができます。(billingの設定はルートユーザーのみなど)
AWSでは日常的な使用は、IAMユーザーでの使用を推奨しています。
IAM とは - AWS Identity and Access Management
続きを見る
AWSマネジメントコンソールから設定します。
ユーザー名とパスワードはIAMユーザーでログインする時に使用しますので、メモしておきます。
アクセス権限を設定します。
グループの作成を押下します。
これで完了です。