こんにちは。
今回は変数や特殊な演算子に関する内容について解説していきます。四則演算や数値列、文字列については以下のSTEP1の記事を参照してください。
続きを見る【Python】数値と文字列について【初心者向け】
では、早速みていきましょう。
変数
変数の定義と変数の破棄について
変数の名前の付け方
基本的に変数の名前には何でもつけて良いわけではなく、大体が関係のある名詞の英語名を付けます。さらに、一般的に関数名は (_
) で英語名同士を結びつける方法が使用されます。
苗字であれば last name
、名前であれば、 first_name
という様な表記方法です。この様なアンダーバー _
をつけて表現する方法を 「スネークケース」 と呼びます。
変数の破棄の方法
変数の破棄する(消去する)ためには del()
を使用します。
下の式は x
に 100
を代入し、更にその x
に x + 100
を加えた変数を一旦、del()
で破棄した形になります。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 | >>> x = 100 >>> x = x + 200 >>> print(x) 300 >>> del(x) >>> print(x) Traceback (most recent call last): File "<stdin>", line 1, in <module> NameError: name 'x' is not defined |
この様に最初に入力した変数 x
を print
すると、NameError: name 'x' is not defined
という表示がされて、変数が del()
で破棄された事が分かります。
変数の '型 ' を知る方法
変数には、整数や文字列、実数、複素数などの「型」がありました。その変数の型を知るためには type()
を使用します。
実際に、type()
を使用して、各々の変数の型を調べてみましょう。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 | >>> x = 5675 >>> y = '678698' >>> z = 676.7878 >>> w = 231 + 6j >>> type(x) <class 'int'> >>> type(y) <class 'str'> >>> type(z) <class 'float'> >>> type(w) <class 'complex'> |
以下、復習です。
int
は整数str
は文字列float
は実数complex
は複素数
でした。
また、その'型' を調べるために type()
を使用します。
演算子
論理値
Python には 論理値(boolean) というものがあります。論理値には True
か False
の2種類があります。True
とFalse
の論理値は int()
を使用することで数値 1 と 0 に変換することがができます。
1 2 3 4 | >>> int(True) 1 >>> int(False) 0 |
次に代入演算子や等価演算子、比較演算子について解説していきますが、これらを確認しつつ、最終的に論理値を使用して確認しましょう。
ここで新しく「代入演算子」「等価演算子」「比較演算子」という言葉が出てきましたので、それらについてまとめておきましょう。
- 代入演算子:= を用いて演算子の右側の式の結果を左側の変数に代入する
- 等価演算子:== を用いて演算子の両側の式が等しいかどうかを調べる
- 比較演算子:比較演算子には等価演算子も含み色々な種類のものがある
「比較演算子」には具体的なものとして次の様な種類のものが挙げられます。
比較演算子
x == y
x と y が等しいx! = y
x と y が等しくないx > y
x は y よりも大きいx < y
x は y よりも小さいx >= y
x は y 以上(等しいか大きい)x <= y
x は y 以下(等しいか小さい)x in y
x という要素が y に存在するx not in y
x という要素が y に存在しない
特殊な演算子
演算子には特殊なものがいくつかあります。
これらは非常に有用な演算子ですので、覚えておくべきものをまとめておきます。
その前に、「演算子」を計算する際に分かりやすい動画がyoutubeにありましたので紹介します。
「キカガクチャンネル」というPythonをメインとして扱った動画になりますので、Pythonを学ばれる方は是非checkしておいて下さい。
タイトルが「中学生でもわかるPython入門シリーズ」なので、非常に分かりやすいです。(頑張りましょう。笑)このブログでも時々使用させて頂きます。
さて、動画を見終わったところで各自実際に演習してみましょう。
【+=
】x
の中身に y
を足した数値を x
に代入しなおす
まずは x
に 3
、y
に5
を代入したものとして考えていきましょう。
1 2 3 4 5 | >>> x = 3 >>> y = 5 >>> x += y >>> print(x) 8 |
【-=
】x
の中身から y
を引いた数値を x
に代入しなおす
一度 del()
で処理を行い再度計算します。
1 2 3 4 5 6 | >>> del(x) >>> x = 3 >>> y = 5 >>> x -= y >>> print(x) -2 |
【*=
】x
の中身に y
を掛けた数値を x
に代入しなおす
同様に del()
で一度変数を破棄します。
1 2 3 4 5 6 7 | >>> del(x) >>> del(y) >>> x = 3 >>> y = 5 >>> x *= y >>> print(x) 15 |
【/=
】x
の中身を y
で割った数値を x
に代入しなおす
1 2 3 4 5 6 | >>> del(x);del(y) >>> x = 18 >>> y = 3 >>> x /= y >>> print(x) 6.0 |
今回はあえて割り切れる数値にしましたが、実数には少数点がつくことにも留意しましょう。
【//=
】x
の中身を y
で割り、小数点以下を切り捨てた数値を x に代入しなおす
1 2 3 4 5 6 | >>> del(x);del(y) >>> x = 28 >>> y = 3 >>> x //= y >>> print(x) 9 |
今回はあえて x
が y
に割り切れない数値を代入しました。
【%=
】x
の中身を y
で割ったときの余りを x
に代入しなおす
1 2 3 4 5 6 | >>> del(x);del(y) >>> x = 379 >>> y = 17 >>> x %= y >>> print(x) 5 |
379 ÷ 17 = 22 … 5
となるため、余りの 5 が出力されます。
【**=
】x
の中身の y
乗を x
に代入しなおす
1 2 3 4 5 6 | >>> del(x);del(y) >>> x = 3 >>> y = 7 >>> x **= y >>> print(x) 2187 |
特殊な比較演算子
次に、特殊な比較演算子について True
, False
の論理値を用いて見ていきましょう。
【>=
】x
の中身は y
の中身以上
1 2 3 | >>> x = 80; y = 60 >>> x >= y True |
【<=
】x
の中身は y
の中身以下
1 2 3 4 | >>> del(x);del(y) >>> x = 23; y = 67 >>> x >= y False |
【==
】x
の中身とy
の中身が同値
先程学習した代入演算子の /=
を使用してみましょう。
1 2 3 4 5 | >>> x = 21 >>> y = 3 >>> x /= y >>> x == 7 True |
その他にも試してみましょう。
1 2 3 4 5 | >>> x = 234 >>> y = 18 >>> x %= y >>> x == 7 False |
【!=
】x
の中身はy
の中身と違う値かどうかを調べる
これは非常に単純な式になります。
1 2 3 4 | >>> x = 234 >>> y = 123 >>> x != y True |
Python の比較演算子のまとめ
今日是非とも覚えて頂きたいので再度、Python の比較演算子のまとめです。
なお、pythonでは !=
が等しくない、ということを示します。
決して !==
とは表現しないことに注意です。
◻️ 比較演算子(==, !=, <, >, <=, >=, <=>, ===)確認表
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 | a == b # a が b と等しい a != b # a が b と異なる a < b # a が b よりも小さい a > b # a が b よりも大きい a <= b # a が b 以下である a >= b # a が b 以上である a <> b # a が b と異なる a is b # a が b と等しい a is not b # a が b と異なる a in b # a が b に含まれる a not in b # a が b に含まれない |
論理値と演算子の合わせ技【論理演算子】
値段 が「100円以上 かつ 1000円以下」の様な条件が複数存在する場合には、 論理演算子 を用います。
論理演算子は次の3つをおさえておきましょう。実際にPythonを用いて確認していきましょう。
論理積| and
and
を使用することを論理積と言います。
1 2 3 4 5 | >>> money = 80 >>> money <100 and money >50 True >>> (money < 100) and (money > 50) True |
論理和| or
一つの条件さえ満たしていれば True
となります。
1 2 3 | >>> money = 50 >>> money > 30 or money <40 True |
否定|not
not
に続く条件式を否定した式を作ります。
1 2 3 | >>> money =100 >>> not(money > 200 or money < 30) True |
命令文の区切り方
Pythonではセミコロン ;
を使用する事で、命令文の区切りとしての意味合いを持たせることが出来ます。
セミコロンを命令文の最後に記述すると、更に、次の命令を記述することができます。早速実際に使用して見ましょう。
1 2 3 4 5 6 7 | >>> x =10; y = 20; z = 40 >>> print(x) 10 >>> print(y) 20 >>> print(z) 40 |
まとめ
如何でしたでしょうか。
今回はPythonを用いて変数・論理値・演算子について学習しました。実際に手を動かして見ると意外に簡単ということが実感出来たと思います。
もし最初の頃は少々慣れなくても、一ヶ月後にはPythonの基本的な使い方に関してはその辺のプログラミングスクールに通った程度のレベルには「必ず」なりますので、是非一緒に頑張っていきましょう。