不動産会社から "節税" の為にと、電話勧誘があった。
実際の所、医者は不動産投資で節税対策ができるのか。
医師は融資が受けやすいと聞いたが、詳しく知りたい。
不動産投資で節税をしたリアルな話はあまり聞かない。
この様な疑問を持つ医師の方に向けた記事になります。
病院で勤務中に、不動産業者から電話がかかってきた経験のある先生方も少なくないのではないでしょうか。
その際に、医師の節税対策には不動産投資が効果的との謳い文句を毎回聞いてウンザリしている方も多いと思います。
実際はどうなのでしょう。
事実、医師に不動産投資という副業はとても相性がよいとも言われています。
しかし、不動産会社から勧誘を受けると鬱陶しく、更に非常にアヤシイですし、実際のところはどうなのか知りたいところです。
本記事では、「医師は果たして不動産投資をする事で節税をする事が出来るのか」という点について、深掘りして解説していきます。
本記事の内容
- 医師は不動産投資で節税をする事ができるのか
- 医師が不動産投資を行うのに向いている理由
- 医師が不動産投資を行うメリット
- 医師が不動産投資で節税をする方法
- 医師が効果的な融資を受けるコツ
- 医師が不動産投資を行い際に注意するべきポイント
本記事は3分程で読み終わります。
最後まで読んで頂くと、不動産投資や節税対策に関するリテラシーが向上するかと思いますので、最後までお付き合い下さい。
では早速、みていきましょう。
医師が不動産投資で本当に節税できるのか
病院で勤務中に忙しいのにも関わらず、不動産投資物件を扱う業者から時間を問わず、しょっちゅうセールスの電話がかかってきます。
「初期費用は0円で、その上節税対策もできます。」
非常に都合の良い話を投げかけられるのですが、かけられた側としてはとても信用できません。(営業マンのクセに態度も悪い人も多いですしね。)
僕は即電話を切るか、次のように対応しています。
僕「そんなにメリットあるなら、あなたがやればいいじゃないんですか。」
不動産業者「いや、私はそんなお金ありませんよ。先生のような方じゃないと無理ですよ。」
僕「え?それおかしくない?初期費用0円なら、お金なくても始められるんでしょ?」
不動産業者「。。。」
僕「じゃ、電話切りますね?」
このように僕は対応しているのですが、初期費用0円はともかく、節税対策というのは不可能ではないと経験上知っています。
医師で本業の収入が良いと、副業を赤字にして全体の収入にかかる税金を低くする方法はあります。
本当に医師が不動産投資で節税できるのかを、深掘りして見ていきましょう。
医師が不動産投資に向いている職業である理由
まず、なぜ上記のような不動産業者から医師の元には勧誘の電話がかかってくるのでしょうか。
それは、医師が不動産投資に向いている職業だからです。
理由として以下の3つが挙げられます。
医師が不動産投資の勧誘を受けやすい3つの理由
- 属性が高いので融資が受けやすい
- 本業が忙しく手間かかる副業が無理
- ある程度の資金を持っている
では各々について詳しく見ていきましょう。
医師は属性が高いので融資が受けやすい
よく言われる医師は高属性というのは、専門職であり就職先に困ることはありません。
医師の高属性については医師が不動産投資で失敗しやすい3大理由とは【←お金・立地・管理】の項目でも解説していますので参考にしてください。
しかし世間的には、医師は収入が良いと思われています。
ところが、現実には僕の様な無給医や収入が低い医師はゴロゴロしています。
そのため、不動産会社蚊あら鬼電話がかかってきても、不動産業者や金融機関の言いなりにならずに自分の収入と向き合うことが重要です。
医師は本業が忙しいから手間のかかる副業は無理
本業で忙しい医師は中々本業以外の副業に手を出す時間がありません。
そんな時間があれば、勉強会に出席したり、研究を行ったり、業務に集中したいところです。
その為医師にとっては、時間を取られない不労所得といわれる不動産投資は確かに相性は良いです。
しかし、不動産投資を事業として成功させるには、アウトソースできるものは専門家にまかせるという意識を持ってください。
たとえば、家賃の受取などは、家賃保証会社と契約して銀行引き落としにする、建物と賃貸に関する管理は管理会社に任せてしまう、などです。
管理料はかかりますが、このよう督促、募集、設備メンテナンスなどの管理業務を自分でやっていては、医師の本業を続けていくことはできません。
不動産投資は不労所得ではなく、かなり忙しい事業ということを再認識していただくことが必要です。
この管理会社の活用法については、僕が以前公開しているこちらの記事に詳細に解説していますので参考にしてください。
管理会社の活用法から物件の選び方、資金調達法をわかりやすく解説しています。
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医師が不動産投資で失敗しやすい3大理由とは【←お金・立地・管理】
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医者はある程度の資金を持っている。
世間一般的に、医師はお金持ちというイメージはあります。
しかし、先述もしていますが、勤務医では、給料に関しても同年代のサラリーマンと変わらないですよね。
また先祖代々から基盤をついでいる開業医なら資産家なんでしょうけど、僕にとったら異世界です。
開業したばかりの医師であれば開業資金が相当必要で、医療器具などのリース代など月々の経費もかなり掛かります。
カツカツの経営している友人の開業医の医師をたくさん知っています。
不動産投資を成功させるには、投資するための資金が必要なのです。
これを準備しないことには成功はできないと断言してもいいくらいです。
不動産投資とは、持っている自己資金をもっと増やしたい、なるべく稼いだ額から節税したい方に向いた投資法なのです。
お金のない人が短期間でお金を作る方法ではない、ということをまず理解して下さい。
次の項目では、勤務医で年収が1,200万円の方に適した節税対策を解説していきます。
医師は不動産投資で、所得税と住民税の対策ができるのか
ここでは、給与が年収1200万円の医師を例にとって表で比較してみます。
比較するのは、副業なし、不動産投資でマイナス200万円、プラス100万円の3つのパターンです。
ここでは、社会保険料が15%控除されるものとします。
副業なし給与のみ
- 所得税: 1,200,000円
- 住民税: 800,000円
- 合計: 2,000,000円
不動産投資を行ってマイナス200万円
- 所得税: 772,500円
- 住民税: 600,000円
- 合計: 1,372,500円
※ 627,500円税金が安くなっています。
不動産投資を行ってプラス100万円
- 所得税 1,430,000
- 住民税 900,000
- 合計 2,330,000
※ 330,000円税金は高くなりましたが、1,000,000円の儲けがありますから、税金を引いても、670,000円プラスということです。
この3つの表からわかることは、不動産投資で200万円の赤字を出すことで、かかる税金が低くなるのは間違いないようです。
しかし、不動産投資で100万円プラスになったほうが、税金は高くなりますがそれ以上に収益があります。
年間に2,300,000円程度の収益を出せば、本業からの税金は0円になるのです。
赤字で税金を下げるよりも、黒字を大きくして収益を残す方が税金対策になるということがわかります。
そして、黒字にしておくことで、融資を今まで以上に受けやすくなり、2件目、3件目と物件を増やしていき、もっと収益をあげることもできます。
医師が不動産投資でのメリットは節税だけじゃない
節税以外にも、医師が不動産投資で受け取るメリットはあります。
ここでは2つの大きなメリットについて解説していきます。
メリット①:将来のための資産形成ができる
金融機関から融資をうけることで不動産を手にいれることができます。
借入金も発生しますが、資産も増えるので、負の借金ではないわけです。
そして手に入れた不動産は、家賃が入ってくる収益物件となり、賃貸人がいる間はずっと働いてくれます。
家賃で借入金を返済していきますから自己資金を使う必要もありません。
不動産投資は、賃貸人が存在することで、借金が借金でなくなり、おまけに資産も手に入るという戦略投資です。
メリット②:医師だから儲かる不動産投資ができる
医師がオーナーであるマンションに住むことで安心感を持つ賃貸希望者は多いです。
高齢者の世帯ですと、どんな人が賃貸オーナーかが気になる人も多いでしょう。
これからは高齢者の人口が増え続けています。賃貸人も高齢化してくる傾向です。
高齢者世代では、自己所有の不動産を売却、賃貸に出して、自分たちはこじんまりした賃貸マンションへ住む世帯が増えているのです。
広い間取りでの生活、庭木の剪定、屋根、外壁のメンテナンスなどにお金や時間、体力を使いたくないわけです。
家賃、管理費を払って賃貸マンションを希望する高齢者は増加傾向にあります。
一棟アパートを購入して、高齢者向けにすることも今後の賃貸経営に必要なスキームとなってきます。
そこで宣伝ですが、医師の儲かる不動産投資方法についてnote:「勤務医が知っておくべき不動産投資の投資戦略」にかなり詳しく書きました。
書籍よりも安く、またランチ1回分以下の値段(500円)で不動産投資のノウハウを1万文字以上で詰め込みました。
※ 有難い事に3週間で40部購入して頂きました。ありがとうございます。
今後追記して値上げ予定(500円→800円)ですので、投資で損したくないという方はご一読ください。
医師が不動産投資で節税をする為に必要な知識
僕の周りで成功してきた不動産投資家は、必ずと言って良い程書籍を読んで独学しています。
書籍に記載されている成功例、失敗例を多く知ることで利益が出る不動産投資を行う事ができます。
こうなってくると節税が必要となります。
この項目では、以下の2点について解説していきます。
- 不動産投資を成功させる為に必要な書籍
- 不動産投資に必要な専門家のアドバイス
不動産投資を成功させる為に必要な書籍4冊
普通のサラリーマンが実現させた毎年年収1000万円の不動産投資
医師でも勤務医であればサラリーマンと同じと考えても良いかと思います。
この著書を書いた名取氏は、最初はサラリーマンとして働き、副業として不動産投資を始めて、年収1000万円をはじき出す経営者になった方です。
一棟RCマンションを購入して利益を出す手法をされているのですが、堅苦しい内容ではなく分かり易く、かつ読みやすい内容です。
現在名取氏は、10棟のRCマンションを所有されて年収は1億円超えです。
この書籍を読めば、不動産投資で成功するノウハウを得れるお勧めの一冊です。
不動産投資専門税理士が明かす-金持ち大家さんが買う物件-買わない物件
著者は不動産投資家を顧問先に持つ税理士です。
ただ、税理士を依頼するくらいなので、大規模な物件を所有している金持ち大家さんではありますが、これから不動産投資を始める方も読んでおきたい内容です。
大きく儲けるにはどうすればいいのかがコンパクトに書かれています。
大成功した人の事例を知ることは、金持ち大家への近道となります。
儲かる!空き家・古家不動産投資入門
不動産投資を始めてみたいけど、高額な物件に手を出すのはリスクが高そうと思ってしまいますよね。
不動産投資が成功するかどうかは、1件目の投資物件は高額なローンを組まずに、なるべく身の丈のあった物件を見つけることが重要です。
空き家、古家ならば安価で手に入れることができます。
今後、ますます少子化と高齢化になる日本では、空き家問題が深刻化していきます。
空き家投資という手法はこれからの不動産投資に必須のスキームではないか、と僕も思っています。
空き家、古家を購入して投資を勧める書籍は、最近かなり増えてきたのですが、この著書は実体験をもとに書かれているので説得力があります。
リフォーム費用を抑えて賃貸希望者に感謝されるような物件を提供できる不動産投資を始めることができます。
資産10億最速達成! 不動産投資
区分所有マンションをコツコツ購入して資産を増やす方法もありますが、10億円という金額を達成するにはかなりの時間がかかります。
しかし、この著書では、アパート、RCマンションを一棟購入する手法をとって資産を増やしていく方法を紹介しています。
サラリーマン大家でも金融機関から個人向けのローンではなく、事業者向けのローンを受けて不動産投資を広げていくやり方です。
資金の調達法がわかりやすく書かれているので、これから不動産投資を始める人にも、もう始めていて資金調達の方法に悩む投資家にも向いています。
巻末に付いているおまけのPDF(閲覧できるアドレスが掲載されている)もかなり使えます。
不動産投資で節税を成功させるには専門家のアドバイスが必要
書籍の紹介でも記載しましたが、税理士が不動産投資のノウハウを書かれている書籍があります。
今回のテーマも節税ですから、やはり税金の専門家に相談するのが必要です。
区分所有マンションを数か所持っているくらいですと確定申告も自分できます。
しかし、一棟マンション、アパートを所有するようになると、収益、資産が増えることになり節税対策が必要になってくるのです。
節税が必要になるのは利益を上げている資産家です。
お金持ち大家さんに関与してきた実績のある税理士に依頼することで、所有している資産を増やすこともアドバイスしてくれます。
現在は、ネットで事業内容と相性の良い税理士を見つけることもできます。
不動産投資に強い税理士を探してみるのは不動産投資で稼ぐためのセーフティーネットです。
まずは無料で相談できるので、不動産投資を考えている方は税理士ドットコム【無料相談可能】に相談し戦略を練りましょう。
医師が不動産投資で節税をする際に気を付けるべき事
GW期間中に時間があると思ったのか、不動産業者からマンション購入の電話勧誘あり。
定番の文句で「医師の節税対策には不動産投資が効果的ですよ」との事。
一応聞くと、提携している金融機関からの融資を異常に勧めてきた。
電話勧誘してくる不動産業者は基本的にほぼ悪質と言っても過言ではない。
— 産婦人科医とみー (@obgyntommy) April 27, 2020
このtweetにも記載している通り、電話をかけてくる不動産業者には要注意です。
節税、節税と言っていますが、そんな甘い話なんてありません。
不動産業者の思惑として、不動産物件を購入させたいのは勿論ですが、別の狙いがあります。
それは不動産業者は提携している金融機関から融資を受けてもらいたいという事です。
そこで、医師に不動産投資を勧めてくる不動産業者の思惑について、以下2点を深掘りして解説していきます。
不動産業者の対応で注意するべき事
- 不動産業者が医師を対象に営業をしてくる本当の目的
- 優良な不動産業者の見分け方
では早速、見ていきましょう。
不動産業者が医師を対象に営業する本当の目的
不動産業者は、なるべく高額なお金を、高い金利で貸し付けたいのが目的です。
不動産会社の営業マンにしても、提携先金融機関でローンを組んでもらうことで手数料が入ることもあります。
しかし、本来、この業者と提携している金融機関で融資を受けるのは、審査を通過するのが難しい人です。
そのため少し金利は高く設定してあります。
もともと属性の高い医師が、審査を通過しやすくしてもらう必要はありません。
業者の言いなりに提携先金融機関で融資をうけずに、自分のメインバンクに融資してもらえばいいのです。
良いですか?
不動産業者の言いなりにならずに、自分のメインバンクに融資して貰えば良いのです。(大事な事なので2回言いました。)
優良な不動産業者の見分け方
優良な不動産業者なら、もし金融機関を紹介する場合は、適正な金利で融資する銀行を紹介します。
また、医師であればたいていの金融機関なら融資可能なことも知っていますから、提携先を紹介することもないでしょう。
不動産を購入して融資を受ける際は、「自分で決めた金融機関でも大丈夫か」などを確認してください。
その際の不動産業者の対応で、ある程度信頼できるかどうかが分かります。
また、いきなり仕事中に電話をしてくる不動産会社は、絶対に信用しないことと決めておくのも必要です。
まとめ|医師は不動産投資で節税する事ができるのか
本記事では「医師は果たして不動産投資で節税する事ができるのか」という点にフォーカスを置いて解説しました。
不動産投資をするならリスクを避けて、投資に失敗しないための方法をまず身に付けましょう。
本記事で記載した、失敗しないための方法についてのまとめです。
- 医師が不動産投資で節税できる税金の仕組みを知る
- 不動産投資による節税以外のメリットを知る
- 不動産投資を成功させる優良本を読み込む。
- 優良な不動産業者を見分ける方法を知る。
- 不動産投資を成功する為には税理士に必ず相談する。
税理士ドットコム【← 無料相談可】
また、以下に本記事で紹介した書籍を再度紹介します。どれも有益な量本です。
また、不動産投資業者からの電話勧誘が酷く、しつこく付き纏われて困っている方には無料で相談に乗りますので、お問い合わせフォームにご連絡頂ければ対応させて頂きます。
今回は以上となります。