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妊娠中に風邪でしんどい方へ【風邪に効果的な方法】

妊娠中 風邪 しんどい 治療法

こんにちわ。

季節の変わり目になると風邪にかかって外来受診される妊婦さんも増えてきている印象があります。 皆さんインフルエンザにかかっていませんか?風邪は大丈夫ですか?

妊娠中は妊娠前とは違って身体の免疫力が少し下がってるんです。そのため風邪やインフルエンザにかかりやすいし、悪化もしやすいんですよね。

そこで妊娠中に風邪でしんどい方に向けた今回のテーマです。

今回のテーマ
① 妊娠中に風邪を引いてしんどい時の対応方法をおさえる。
② 妊娠中の自宅でもできる風邪の治療方法をおさえておく。
③ 妊娠中の風邪をなるべく薬を使わずに良くする方法。
妊娠中に風邪をひくたびに毎回病院を受診する方も少なくはありません。

ひきはじめのブルッとした感じの程度で、病院に行くほどでもないなー、家でゆっくりして休もう」って時もありますよね。そんな時、風邪を治すコツがあります。

基本的に通常の風邪なら(気管支炎や肺炎を併発しなければ、ちゃんとした対応を行なっていれば)1週間程度で治っていくものです。

それでは早速みていきましょう。

妊娠中に風邪を引いた時の基本は3つ!

妊娠中 風邪 しんどい 治療法

ただし、あまりにしんどいのに無理はしないでくださいね。家のことは可能であればなるべく家族に甘えて任せて下さい。

今回は妊娠中に風邪をひいたとき(特にひき始めの時)、なるべくすぐに良くなる為の対応方法について解説していこうと思います。

まず風邪を治すための基本は、『休むこと』『栄養をとること』『身体を温めること』。この3つです。それでもよくならない時には、お薬を使うことをおススメします。

脱水に気をつけて水分不足に注意し、消化に良いものを摂って、寝て安静にする。このこととが、皆さんのためにも、赤ちゃんのためにもなるんです。それでは、妊娠中の風邪の対処方法について、みていきましょう。

妊娠中に風邪をひいた時、赤ちゃんへの影響は?

先生ー、風邪引いちゃいました。。おなかの赤ちゃんが心配です。赤ちゃんに影響ないんですか??
この様なご質問を度々頂きます。

風邪のウイルスは赤ちゃんに感染しません、そのため問題ないです。

少しの風邪なら赤ちゃんにも影響ないし大丈夫ですので、安静にして早く良くなりましょう。

赤ちゃんのことも心配になると思いますが、少しの熱くらいであれば、風邪ウイルスが赤ちゃんに影響することはないです

安心してください。風邪ウイルスが胎盤を通って赤ちゃんに感染することはありません

先生の言う通り家でゆっくり寝ていたけど、それでも具合悪いです。
その様な時は無理せず受診してください、我慢はしなくて大丈夫です。
しかし以下の場合には注意が必要です。
注意点
高熱が続くとき
38℃を超えるような高熱の場合には注意が必要です。熱が数日でおさまらずに、1週間も続いた場合には他の病気の可能性もあります。

例えばウイルスや細菌感染による気管支炎や肺炎など、安静にしておくだけでは良くならないものもあります。

特に細菌感染している場合には重症化しやすいので注意が必要です。 家で安静にしていても40度近くの熱が続くときには、なるべく早く受診して下さい。
妊娠中に風邪で病院を受診するときには『何科に行けば良いんだろ。』『耳鼻科?』『内科?』と迷われるかもしれませんが、基本的に産婦人科でも対応していますので、家で我慢せず来てくださいね。

さらに以下の様な場合にも注意が必要です。
注意点
発熱と前後して発疹が出てきた時は注意が必要です。発疹がみられるウイルスのうち、サイトメガロウイルスやトキソプラズマ、風疹では流産、死産になったり、障害を与える場合があります。
続いて、風邪の治療方法について見ていきましょう。

妊娠中の風邪の治療方法とは。

妊娠中 風邪 しんどい 治療法

妊娠中にでも、飲めるお薬あるんですか?熱と鼻水と喉の痛みが取れません。

症状によってはお薬を使う時もありますよ
風邪を引くと喉の痛み・痰・発熱・咳・鼻汁・頭痛など、色々な症状が出て来て辛いですよね。

「風邪ぐすり」という風邪の特効薬!はないんですね。これらの症状一つ一つに対応したお薬を処方します。

これから風邪のときにお薬を使わない対処法と、お薬を使った対処法(漢方薬も含む)を紹介していきます。

症状がそれほど重くないときには、市販のお薬を飲んでも良いんですか?
お薬によっては妊娠中に飲めないものもあるので、一応おくすりを飲む場合には相談してください。

大して症状が強くないときは、わざわざ病院に行かずに家でゆっくりしておきたいですよね。

家のお薬ばこにもベンザブロック®︎やパブロン®︎の様な風邪薬がある方もいると思います。

しかし、市販のお薬によっては赤ちゃんに影響がある場合もあります自己判断での内服は避けて念のため病院や担当医に確認しましょう。
注意事項
バファリン®︎イブクイック®︎ロキソニン®︎は受診しなくても総合薬局で買う事はできますが、妊娠中は飲めないので注意してください。

妊娠中にはお薬は何を使うの?

まずは漢方薬!妊娠中風邪を引いた時いおすすめの漢方薬♪

風邪の時には『休むこと』『良い栄養をとること』『身体を温めること』が基本でしたよね。

それでもよくならない時にはお薬を使います。
お薬を使う時には、なるべく赤ちゃんに影響がないものを使います。

ということで、妊娠中は漢方が大活躍します(僕も「産婦人科漢方研究会」なるものに出ているんですが、漢方は産婦人科で本当に大活躍するんです。漢方医学のことを話してしまうと長くなってしまうので、今回は風邪に関することのみってことで。)

病院に行くとこむし並ぶし、。近くの薬局で買える程度の漢方薬をおしえてください。ゾクゾクした様な風邪のひきはじめの様な感じがあります。鼻水も出るし、痰も少し出てきます。
そういう時には2-3日葛根湯と、小青竜湯を飲んでおきましょう。それでも症状が悪くなる時や熱が下がらない時には、必ず担当の先生に相談してくださいね。

風邪の時によく使う3つの漢方薬を紹介します。ちなみにこれらは病院に行かなくても、薬局や通販で購入できます。

① 葛根湯
葛根湯は『身体を温めること』に非常に効果があります。

発熱、頭痛、寒気がするといった風邪の初期症状が出始めた特に、特に効果があります。

葛根湯を飲むことで身体をポカポカに温かくして、汗をかかせてくれます。そうすることで熱を下げて風邪を治してくれるんですね。

キチンとした論文でも炎症に対する効果があるといった報告もあるんですよ。
風邪をひいたかな?と思ったら2~3日葛根湯を飲むのが良いでしょう。

葛根湯の飲み方
葛根湯はお湯に溶かして飲む方が、身体をポカポカにします。1回2.5mgを1日3回飲みます。飲み方は食前又は食間に服薬します。
漢方薬は食前に内服する
「食前」は食事の30分前のことです。「食間」は食後2時間以上経ってから次の食事をとるまでの間のことです

小青竜湯
鼻水や咳と一緒に、うすーい痰を伴った喘息様の症状がみられたときにはコレが効きます。

注意事項
葛根湯と小青竜湯は妊婦さんには『慎重投与』となっています。ただし、風邪の症状がある時のみの内服は大丈夫、と言われているんで安心を。何週間も飲み続けずに、症状のある期間のみ内服して、症状が良くなったら内服終了!としてください。


麦門冬湯
特に喉の痛みを訴えられる方によく効きます。病名でいうと『咽頭炎』に相当します。また、麦門冬湯は喉の粘膜を潤す働きがあります。そのため、痰が切れにくく、喉に絡むような感じがするとき、『コンコン』といった空咳にも効果的です。
まとめ
●風邪の初期症状⇨葛根湯
●水や痰うすい痰を伴う喘息様の症状⇨小青竜湯
●喉の痛み、痰が切れにくく、空咳の症状⇨麦門冬湯
全て症状が出ている3-4日程度の数日飲みきりでokです。
他にもたくさん漢方薬がありますが、まずはこれだけ押えておけば良いでしょう。
warning
症状によっては医師の判断で漢方薬以外のお薬や治療が必要な場合があります。高熱が続いたり、咳が夜起きてしまうほどひどい時には必ず相談するようにしましょう。
– 便秘 –
風邪ではありませんが、妊婦さんの便秘にも漢方薬は良く用いられます。『桂枝加芍薬湯』『小健中湯』『大黄甘湯草』などが良く効きます。

漢方薬以外のお薬を使う場合は?妊娠中風邪を引いてしんどい時、なるべく安心なオススメの薬。

妊娠中の感冒時に使用できる薬剤一覧 南山堂「薬物コンサルテーション」一部改変
妊娠・授乳中に内服しても比較的安全なお薬
南山堂 薬物コンサルテーション 一部改編

漢方薬を使用しても症状が良くならない時にはかならず医師に相談しましょう。

病院に行った際に処方されるお薬と安全性についてまとめてみました。症状に対してそれぞれの対処法をみていきましょう。

① 頭痛症状・発熱(解熱鎮痛剤)
妊娠期間全般において基本的には、アセトアミノフェン(コカール®︎、カロナール®︎)を使用します。
痛み止めや解熱鎮痛剤の赤ちゃんへの影響は⬇︎の記事『妊娠中の痛み止め、何を飲んで良いの?何を飲んではいけないの?』に詳しく書いているので参考にしてください。妊娠 授乳 頭痛 薬 副作用妊娠中の痛み止めに市販薬を飲んでも良いの?② 咳症状
デキストロメトルファン(メジコン®︎)は妊娠中に投与しても安全とされています。

MEMO
大規模調査ではメジコン®︎の投与と先天性奇形の発生率には関連はない、との結果が出ています。また、メジコン®︎は流産率や死産率、出生時体重に対しても影響は与えないとの論文もあります。

③ 痰詰まり
カルボシステイン(ムコダイン®︎) が安全とされています。ただし、妊婦さんの大規模な研究は行われていないため(万が一の事を考えたら妊婦さんで大規模な研究をするのは難しいですよね)安全性については不明なんです。ただし、今まで多くの医者が妊婦さんにカルボシステインを使用してきましたが、妊娠中に有害事象はない、と報告があるので一般的に使われています。
痰が切れなくて、本当に辛い時には要検討といったところでしょうか。

④ 鼻汁・鼻炎・鼻づまり症状(アレルギー症状)
抗ヒスタミン薬の中でもジフェンヒドラミン塩酸塩(レスタミンコーワベレナ®︎)d– クロルフェニラミンマレイン酸塩(ポララミン®︎)は日本でも比較的多く使用されています。

MEMO
大規模な調査研究では、ジフェンヒドラミン塩酸塩を使用する事で先天性奇形の増加は認めないという論文があります
⑤ 抗菌薬
ペニシリン系、セフェム系であれば安全ですが、抗菌薬の種類によっては先天性奇形の確率が上昇するとも言われており、注意が必要です。

妊娠中の風邪、薬を使わないで治したい時の対処方法は?

妊娠中 風邪 しんどい 治療法

ビタミンCを摂取する。

妊婦さんは普段より免疫力が低下しています。
そのため免疫力アップを計らないといけません。そこで効果があるのがビタミンCなんですね。
ビタミンCには、私達の身体の中にいる「細菌ウイルスやっつけ隊」白血球の働きを強め、免疫力を高める効果があります。

「風邪ひいたかなー」、「なんか今後体調悪くなる気がするなー」なんて思ったらビタミンCを豊富に含んだ食事をとりましょう!

ビタミンCが豊富な食材
ビタミンCが入っている食材のベスト順位はピーマン、ゆず、アセロラ、パセリ、キャベツ!その次にレモンがきます。意外ですね。意外にピーマンはビタミンCが豊富なんですね。
ビタミンCをサプリで補充しても良いですよ。(マルチビタミン、葉酸が入っているものでも構いません。)

ただ、何でも摂りすぎには注意です。ビタミンCを摂りすぎると下痢などの胃腸障害が出てくることがあります。熱が出たり頭痛、くしゃみや鼻水が出たらビタミンCの補給をオススメします。

体を温める。

生姜は風邪に効果絶大!

我が家では風邪の時に『生姜湯』を飲んでいます。
後ほどレシピをお伝えしますが、ただ生姜をお湯に溶かしたものです。笑

風邪をひいたかも、という時には葛根湯+生姜湯で早めに睡眠をとって寝ると翌日には大体治ります。ちなみに、就寝時には喉を潤すためになるべくマスクをして寝ています。

なんで生姜がこんなに風邪の引き始めに効くのか調べてみました。すると、色々出てくる出てくる。

効果がある正体は生姜の「ジンゲロール」という成分が理由のようです。

ジンゲロールには、頭から両手両足の先々にまで広がる血管を拡張させる効果があります。

生姜を摂ると、頭痛や肩こり、風邪の時のガクブルっとした感じにも血管拡張作用が働いて効果があります。

さらにこの生姜、ウイルスや細菌の殺菌作用もあるんです。

そういえばお寿司屋さんでも『ガリ』食べますよね。あれは生魚についてるものを殺菌する作用があるかららしいですよ。生姜には殺菌作用もあるんですね。先人達の知恵の賜物です。

はちみつも風邪に効果絶大!

生姜だけではなく、はちみつも風邪に効果があります。これはなんとなく皆さんも知っていると思うんです。『はちみつキンカンのど飴』、皆さんご存知ですよね。それだけ重宝されているんです。

この飴ちゃん、喉がイガイガしてる時になかなか効いてきます。

『はちみつ』って単にハチが集めてるだけじゃないんです。はちみつ養園のおじさんがあの大量の蜂に刺されながら取ってくるにはワケがあるんです。

はちみつがなぜ風邪に効果があるのか。解説していきますね。

はちみつは実はものすごく深いんですよね。

まず、はちみつには『甘み』があります。この甘みの成分はグルコースと同じ単糖類に分類されるものなんですが、単糖類なのでこれ以上分解されずにエネルギーとしてすぐ吸収されるんです。

そのため風邪だけではなく、疲労回復にも効果があるんですね。

さらに生姜だけだけではなくはちみつにも殺菌作用があるんです。これは蜂蜜の中に含まれている「グルコン酸」さらに「グルコースオキシターゼ」という2つの酵素が頑張ってくれています。

また、はちみつは粘液を潤して保護してくれる作用があります。これだけ色々な効果があるので、のど飴にもなるわけなんですね。

はちみつを摂ることも風邪に効果があるんです

秘伝!我が家の『生姜湯』のレシピ♪

風邪の初期に絶大な効果がある『生姜湯』

我が家の簡単なレシピですが乗っけておきます。

生姜といえば悪阻の方にも効果がありました。妊娠初期につわりがあって、風邪も引いて、という方には効果テキメンかもしれません。

材料
① 生姜のすりおろし 大さじ2杯 お湯 250mL
② はちみつ 大さじ3杯
③ レモン汁 1/2個分

レシピ
① 生姜を大さじ2杯分程度すりおろす。
② お湯を入れて程よい程度に沸騰してきたら、はちみつを大さじ3杯入れる。
③ レモン汁を垂らす。これでレシピ完了!
如何でしょうか。比較的簡単なレシピですよね。僕も愛用して自力で治してます。笑

ポイントとしては、お砂糖でビタミンCがダメになるないように蜂蜜で代用しているところです。

はちみつは砂糖の約3倍程度の甘みがあると言われています。砂糖はなくても十分まろやかな甘味をだしてくれるんです。

まとめ|妊娠中に風邪でしんどい時の対処方法

妊娠中 風邪 しんどい 治療法

妊娠中に風邪を引いてしんどい時の対処方法についてまとめてみました。

まず、風邪の時の基本は『休むこと』『栄養をとること』『身体を温めること』この3つでした。もしご自宅でもお薬を使う場合には、お薦めした漢方薬を内服するのが良いでしょう。但し、注意しないといけないのは、症状が治り次第漢方薬でもすぐに内服は注意する、って事でしたね。

あとは、あまりに高熱が続く時には、他の病気の可能性も十分にありうるので、我慢せずに病院を受診しましょう。

それでも症状がよくならない時には、病院へは早めに連絡し受診する様にしましょう。